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  • 執筆者の写真優人 鈴木

腰痛にはなぜ腹筋と言われるのか?

更新日:2023年6月18日



現代、「腰痛」をお持ちの方は多くいらっしゃると思います。


今回、ご紹介するものは「急性腰痛」ではなく、「慢性腰痛」についてのご紹介になります。


さらに、皆さんの中で「腰痛」が原因で接骨院や整体院、マッサージに通われた際に先生から次のようなことを言われた方はいませんでしょうか?


または、テレビなどのメディアで次のような言葉を見かけたことはないでしょうか?


「腹筋が弱いですね」

「腹筋と背筋を鍛えた方がいいですよ」

「体幹の筋力が弱っていますね」


若しくは、接骨院で「腹筋を鍛えるためにEMSという機械を付けるメニューを追加しましょう」


こんな言葉を言われたり、見かけたりしたことはありませんでしょうか?


これらは、もちろん間違った情報ではありません。


しかし、漠然とそう言われるだけで


「なぜ腹筋や背筋を鍛えるのか」

「鍛え方はどんなやり方があるのか」

「そもそも腰が痛くて接骨院に来てるのに腹筋や背筋なんて出来んよ」


なんて思われたことのある方は少なくないのではないでしょうか?


「慢性腰痛」にも原因は人それぞれあります。


その中でも、今回は、


腰痛持ちがなぜ腹筋を鍛えるといいのか?


をテーマにお話していこうと思います。


※あくまでも今回は、腰痛時になぜ腹筋を鍛えると良いと言われるのかというポイントに絞ってお伝えしていきますので、全ての方に当てはまるわけではありません。



そもそも腹筋が弱いと腰が痛くなるものなのか?


接骨院で「腰が痛いなら腹筋や体幹を鍛えるといいよ」と言われた。


じゃあ、逆に言うと「腹筋が弱いと腰が痛くなるものなのか?」


これについての答えは、基本的には合っています。


もう少し厳密に言うと


「体幹の筋力が落ちることによって、腹圧が下がり、腰に負担がかかる事で腰痛となる」


これが正しい言い方になります。


では、

「体幹の筋力が落ちることによって、腹圧が下がり、腰に負担がかかる事で腰痛となる」


これはどういうことなのか?


まず、みんながよく言う『体幹』とはどれのことを言っているのか?



体幹は胴体!!



『体幹』とは、胴体のことです。


時々、お尻や太もも、胸のあたりも体幹に入れられていることがありますが、サッカー選手などからすると当たり負けしないように鍛える筋肉として、広義の意味で使われることもあります。


上の図は、正しく人間の胴体の図になります。


勘の鋭い方であれば、


「あれ?体幹・・・4つくらい筋肉あるやん!腹筋だけじゃなかったの!?」


と思われるかもしれません。


その通りです。ここでの体幹は4つの筋肉のことを言います。


  1. 横隔膜

  2. 腹横筋

  3. 多裂筋

  4. 骨盤底筋


なので、まず「腰痛を改善するために腹筋をするといいよ」というのは、腹筋ももちろんするけど、その他3つの筋肉も挙げないといけません。


これで、『体幹』とはどこのことを言っているのか分かりましたね。



「体幹の筋力が落ちることによって、腹圧が下がり、腰に負担がかかる事で腰痛となる」


では、次に困るワードは、『腹圧』ですね。



腹圧


『腹圧』とは、お腹の中の圧力です。


別の言い方をすると、「お腹の中の中心から四方八方への掛かる圧力」のことです。



上の写真は、人間の背骨の作りです。


ご存じの方も見えるかと思いますが、実は人間の背骨は元から波を打っています。


それ自体には、色々な理由がありますが、今回見て頂きたい部分は腰の部分です。


腰椎」と書いてある部分が腰の骨ですが、お腹の方に張り出すようにカーブを描いていますよね?


では、質問です。


A. お腹の中にパンパンに膨らんだ風船がある状態=腹圧が高い

B. お腹の中に萎んだ風船がある状態=腹圧が低い


上記、2パターンのうち、お腹の方に張り出している腰椎が、そのままお腹の中に崩れ落ちるとしたら、どちらのパターンの時に起きそうでしょうか?


良い画像が無かったのイメージして頂きたいですが、「B」の方が崩れ落ちるイメージが湧くのではないでしょうか?


もし、「A」のようにパンパンに膨らんだ風船であれば、お腹側に張り出していても、それ以上は留めてくれて、外側に押し出してくれそうではないですか?


これが、『腹圧』の考え方です。


腹圧が低いと腰の骨が崩れ落ちそうになるから、腰に悪いんだな」となんとなく分かったと思います。


次に、「どうしたら腹圧が下がってしまうのか」これについて説明します。



腹圧が下がる理由















まず、簡単に「圧力について」ですが、上の写真は双方同じペットボトルだとします。


A.握り潰していないペットボトル

B.握り潰したペットボトル


これらの状態でペットボトルのキャップを開けたとき、どちらのキャップの方が飛ぶでしょうか?答えは、Bですよね。


ペットボトルの中にある元々の圧力は一緒ですが、Bのように範囲を絞られてしまった場合、その分外への押し出す力は大きくなります。



人間とペットボトルは同じです。

まず、構造について比べてみますね。

ペットボトル

人間

上側

キャップ

横隔膜

奥側

奥のプラスチック

多裂筋

横側

横のプラスチック

腹横筋

下側

底のプラスチック

骨盤底筋

このようにある空間を囲うような作りになっているため、そこに圧力が発生し、人間で言うと「腹圧」と呼ばれています。


そして、ペットボトルの場合、握っていない場合の方が空気の居られる場所が多かったため圧力が低かったです。


人間でいうと、それぞれの囲っている筋肉が衰えたとき、


つまり筋力が低下し、筋肉が薄くなってしまった場合、空気が居られる場所が多くなるということです。


ということは、『圧力(腹圧)が下がる』という状況になりますよね。



まとめてみましょう!


それでは、ここまでをまとめてみます。


「体幹の筋力が落ちることによって、腹圧が下がり、腰に負担がかかる事で腰痛となる」


〈体幹とは〉


  1. 横隔膜

  2. 腹横筋

  3. 多裂筋

  4. 骨盤底筋


〈腹圧とは〉


ある空間を囲うような作りになっているため、そこに圧力が発生し、人間で言えば「腹圧」と呼ばれています。


〈腹圧が下がるとは〉


それぞれの囲っている筋肉が衰えたとき、


つまり筋力が低下し、筋肉が薄くなってしまった場合、空気が居られる場所が多くなるため、外に押し出す力が弱くなる。


〈腹圧が下がるとなぜ腰に負担がかかるのか〉


お腹の中に萎んだ風船がある状態=腹圧が低い

こうなることによって、腰の骨がお腹の方へ崩れ落ちて来ようとするから。


ここで勘の良い方は


「じゃあ、痛むのは腰の骨になるでは?よく接骨院では筋肉が硬いって言われるんだけど・・・」


こう思われる方もおられると思います。


それでは、最後にここの疑問を追求していきましょう。



なぜ腰の筋肉が硬くなるのか?



上の写真は「脊柱起立筋」という筋肉を映したものです。


※もちろん腰痛で硬くなる筋肉は色々ありますが今回は脊柱起立筋を例にします。


脊柱起立筋は、基本的に背骨を後ろに反らせる働きをします。


ここで、上記を思い出してください。


「腹圧が下がると腰骨が崩れ落ちそうになる」


このような状態でしたが、現実には崩れ落ちることは絶対にありません。


それは、この「脊柱起立筋」が後ろから引っ張ってくれているからです。


(厳密には、少し意味合いが違ったり、他の筋肉もたくさんあったりしますがイメージとして読み取ってください。)


腰骨を正常な定位置に維持するために、[腹圧:1][脊柱起立筋:1]の働きで担っていたものが腹圧が下がることによって、脊柱起立筋が腹圧の分まで担うことになり、[脊柱起立筋:2]となったとします。


この時点で本来の脊柱起立筋のキャパシティをオーバーしています。


さらにこれが長期間となれば、脊柱起立筋も壊れてしまい、「痛い」という状況になる訳です。


これは、人によって、脊柱起立筋なのか、腸腰筋なのかと場所は同じではありませんが、流れは同じような形になります。



まとめ


いかがでしたでしょうか?


「腰痛の方が腹筋をするといいと言われる理由」


  1. 体幹筋の筋力が落ちる(横隔膜、腹横筋、骨盤底筋、多裂筋)

  2. 空間が広くなるから、腹圧が落ちる

  3. 腰骨が崩れようとする

  4. 腰骨が崩れないように後ろから筋肉が引っ張ってくれる

  5. 引っ張ってくれる筋肉が頑張りすぎて、硬くなって痛める

  6. だから、体幹筋を鍛えたほうが良いと言われる

なんとなくイメージが付いたでしょうか?


それでは、最後は今回ご来院頂きました患者様の紹介です。



今回の患者様事例













今回の方は、慢性腰痛と坐骨神経痛が併発している方でした。


今回の記事では、坐骨神経痛については触れていませんが慢性腰痛と坐骨神経痛には、近い関係性があるのでまた別の記事で出します。


色々な施術を行っておりますが、特に部分では、2枚目の写真ですが、実は干渉波電気(写真奥の青いコード)と鍼施術を併用しています。


通常であれば、干渉波電気と鍼施術は別々で行いますが、今回の硬さは、


「鍼で硬さを捉えつつも、周りの筋肉を動かしたい」という僕の勝手なイメージのもと、


行った施術法でした。



そういえば、「接骨院の電気って意味あるの?」とよく聞かれます。


これも面白い話ですのでまた別の記事で上げることにします。



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あすなろ鍼灸接骨院では、『痛み改善整体』と『訪問リハビリマッサージ』の2本立てで活動しています。


適切で的確な施術を行います。

そのため、お一人に対して時間を掛けるため、1日3人までのご予約とさせて頂いておりますのでお早めにご連絡ください。


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あすなろでは、津島市/愛西市/あま市/蟹江町を中心に独歩が出来ない方のご自宅や施設に伺い、医療保険を適用した施術を行います。


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